5000人乗りに改造された春夏冬航空のエアバスA320型機(写真:WWN)
UPDATE 2010/09/14
中国・上海
神戸空港(兵庫県神戸市)に乗り入れている中国の格安航空会社(LCC)、春夏冬航空(あきないこうくう)は13日、神戸?上海便のうち、9月16日から29日発着分の一部を片道1円(空港税などを含まず)で販売すると発表した。
格安航空券は、日本時間15日午前9時からインターネットで販売される。販売数は1便当たり全席の10%の500席程度。残りの4500席は通常通り1000円で販売する予定。この5000人乗りを達成するために、同社は飛行機を大改造。機内からは座席やトイレ、内張、断熱材、救命胴衣等、全てが取り払われ、貨物室にも乗客を押し込む等、むき出しのアルミ地肌のコンテナの様な大胆な状態になっている。
同社の珍放出社長(41)は「電車はラッシュ時には定員の10倍乗車は当たり前。そのノウハウを飛行機にも応用した」と胸をはる。同社は、この押し込み搭乗を円滑に行うために、JR山手線、環状線等、混雑路線の定年退職した乗客押し係を大挙スカウトしている。
同社一のベテラン押し係長 押々進さん(75)によると、「もう無理と思ってから、あと100人押し込めたら一人前。プロは、更に300人押し込める」と芸術的とも言える押しの技術力の高さに自信を持っているようだ。
「すき間無く押し込む事によって乗客が動けなくなるので飛行中の安全性も高まる、シートベルトも必要ない」と珍社長は安全性を強調する。ただ、同機の機長 抗日英雄氏(91)は、「飛行機の操縦は日中戦争以来。最近は自転車にしか乗っていないので着陸が不安だ」と弱気な発言だった。
一方テストフライトを終えた乗客からは「ところてんになった気分だった」「身長が半分になった」「横の奇麗な女性と密着できたので嬉しかった」と賛否両論。ただ大多数が同じ意見だった「トイレくらいは欲しい」という要望に対しては、「次便からは機体に何カ所か穴をあける」(珍社長)と改善策を提示している。