急激に近代武装化が進む小人王国。非人道的な仕打ちの歴史も在り、中国からの独立戦争はもはや避けられない!?
UPDATE 2012/07/23
雲南省・昆明市
中国には、世界でも珍しい小人だけを集めたテーマパーク「小人王国」が存在している。そして、その「王国」の国民たちは、本当に王国の独立を勝ち取るために、現在密かに革命運動の準備を進めているらしい。
中国南西部の雲南省昆明市に設けられたこのテーマパークには、中国全土から集められた小人が住んでいる。その年齢構成は18歳~50歳でバラバラ。種族もバラバラだが、いずれも成人で身長が130センチ以下という驚くべき小人ぶり。そんな、彼らには、壮大な野望が在る。それは中国から小人王国の独立を勝ち取ること。そして、世界中の小人を呼び集め、小人達をバカにした巨人たち(彼らによると身長150cm以上の人間)に逆襲し、世界を征服することなのだという。
この壮大な野望、「そんなバカな…」と笑ってばかりもいられない。実際、2009年に建国したこの王国には、「皇帝」と「皇后」の他に、「国会」まで存在する。その効率的な国家運営ぶりは、空回りばかりの日本の政治より、数倍成熟している。主な産業は観光業。主な財源は見物に来る人々の支払う入国料だ。料金は120元(約1,500円)と、中国の物価からすればそれほど安い価格ではない。しかし現在は、その内9割が中国の巨人達に不当に搾取されているという。確かに彼らが言う様に入国料等の財源を小人自身が全て得る事ができれば、この小人王国が世界一裕福な国になるのは間違いないだろう。
毎日朝10時半と昼3時半に、国民たちは観光客向けにショーを行い、歌やダンス、武術、曲芸、コント、手品などを披露している。現在全国民がキノコ状の小さな家で平均的な中国人以上の生活をしてはいるが、彼らの人気が高まれば高まる程、巨人達に一方的に搾取されているという不平感も高まる一方だ。
WWNレポーターのジョンソン・フェアバンクスは、この小人王国に入国を許された、ただ1人の外国人レポーター(そして、唯一130cmを越える巨人の友人)だ。彼のレポートによると、現在王国には、約500名の小人たちが暮らしている。そして、王国の皇帝は、「これから2年間の内に、世界各国から1万人の小人を集めて独立、世界最強の小人王国を目指す」と計画しているという。
しかし、気になるのは彼らが小声でささやく「我々は近日独立し、今まで我々を見下していた巨人たちに復讐するだろう!」という言葉だ。
彼らと生活を共にしているフェアバンクスによると、「小人達の頭脳や身体能力は我々の比ではない超人的なものだ。もし同人数の彼らと戦争になれば、とても我々に勝機はないだろう」とのことだ。
小人国の発展や独立は嬉しいことだが、その後不遇な歴史を持つ彼らの「積年の恨み」が爆発しないことは祈るばかり。ただ、現在小人王国を訪れる中国人観光客の彼らへの、あまりに非人道的な仕打ちを見ていると、近い将来の紛争も避けられない気がしないでもない。
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