UPDATE 2012/06/02
中国・雲南省
中国雲南省の玉渓(ユィーシー)市で「神龍が現れた!」と、大騒動が巻き起こっている。この騒ぎの原因は、“中国版ツイッター”微博(Weibo)にハンドルネーム「没一分鐘」氏がアップした三枚の写真。同氏の撮影した写真には、上空の雲の間に、細長く黒いヘビ状のUMAがはっきりと写っている。写真と一緒に添えられたコメントには、「今日玉渓上空に、『龍』そっくりの物体が飛んでいる様子を撮影した。この不思議な物体は約40秒位飛んでいたので、ボクだけでなく周りの人がみんな見てたよ!」と記されていた。
この三枚の写真はたちまち中国全土で大騒ぎとなり、そして歓喜の声が雲南省中に広がっていた。
人々が「龍がやってきた!」と熱狂するのも無理はない。実は、今年に入ってから、雲南省はここ百年で最悪の干ばつに見舞われ、人々は悲壮な思いで雨を待ち続けていたからだ。
この熱狂ぶりに対して、中国の社会風習に詳しいジャーナリスト戴世煜氏は「中国では、龍が古代から神聖の生き物として崇拝されているのはもちろんですが、『龍』と『水』は常に一体のモノと考えられていることが大きいですね。龍があるところには、必ず水がある。更に、今年が辰年ということもあり、人々がこの不思議な現象を恵みの雨の前兆と捉え大いに期待を寄せるのも理解できます」と解説してくれた。
現在「没一分鐘」氏の書き込みには、
「我々に龍神様が舞い降りた!」
「龍神様が助けにきてくれた!」
「龍がきてくれたから、我々はきっと助かる!」
と5万件以上の書き込みが寄せられている。
もちろん、中には龍の出現に懐疑的な人も多い。
「糸の切れた連凧だよ!」
「上空の竜巻じゃないの?」
「絶対UFOだって!」
と推測は様々あるが、雲南大学物理学教授張一方(チャン・イーファン)氏は、「写真に写っている物体の大きさや、変化しつづける形から判断すると、凧や竜巻であることは、まずあり得ない。そして、同じ位置に40秒も留まっていたことや、金属的な光沢も発していないということから考えると、UFOとも考えにくいだろう。実際写っている物体が何かは私もはっきり答えられないが、個人的には、雨をもたらしてくれる龍様であることを期待したいね(笑)」と龍で在る可能性を否定しなかった。
ともあれ、この神龍降臨騒動から1ヶ月以上経っているが、本日現在雲南省の干ばつは改善されていない。さて神龍の効果は本当に現れるのか…恵みの雨を期待したい。
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