一番の強敵は、見た目弱そうなチャバネゴキブリ!その繁殖力は凄まじく、一軒の家に数十万匹という床下が茶色いカーペーット状態の時もあるとか…(泣)。
UPDATE 2011/08/19
日本・東京
「イヤァァァァ~~!」灼熱の猛暑の中、エアコン28℃設定で節電につとめる善男善女から連日悲鳴があがっている。その原因はそう…虫達だ!
今年はなぜか日本全国、虫の大発生の当たり年らしい。地震に台風、そして虫、このめったに無い不幸な大当たりの連鎖…。
軽くニュースを見渡しただけでも、福島、茨城県で7月に入り斑点米カメムシに対する病害虫発生予察注意報が相次いで発令。7月23日には、JR武蔵野線の北朝霞駅ホームに羽アリが異常発生!乗客の避難騒ぎまで起きている。ほかにも“クスサン”という10cm大の巨大な蛾(毒はない)の群れに埋め尽くされ21歳の女性がクルマから出られなくなるなど各地から悲壮な悲鳴が届いている。しかもあの黒い悪魔…ゴキブリまで、やたら元気が良く異常に増えているような気がするというのだ。これは一体何が起きているのか?実はこの大発生、自然の理由だけでなく人為的な理由も多いのかもしれないのだという。
この原因について「株価に影響するので個人的な見解として…」と、匿名を条件に某製薬会社で殺虫剤の開発に従事する研究者のA氏が本音を語ってくれた。
「まず虫達の生態を考えたとき、これらの異常行動には大きく2つの理由が考えられます。最初に、自然の理由からですが、郊外の虫達の大移動は、ズバリ水源を求めてでしょうね。地震後、箱根の水涸れなど東日本各地で起こっている水源の水涸れ現象等を考えると、生息地の水涸れが在った虫達の大移動があったとしてもおかしくありません」
確かに東日本大震災を前後して各地で耳にする水源や温泉の枯渇の話題。地中の水源や水脈が変わってしまったら、植物の生育状況も一変する。虫達は生活の場を移さざるを得ないということか。
「もう一つの人為的な理由は、ズバリ節電の影響でしょう。都市部に住むゴキブリ等の不快害虫が、猛暑に追われ室内に避暑にやってきてるんですよ。例年エアコンの効いた24℃以下の室温は虫達にとって命の終焉を予感させる秋の風。決して近寄りたい場所ではなんです。実際彼らの適正温度は25℃~30℃ですからね。ところが設定温度28℃といえば虫生の最高潮を感じる超快適空間。人口繁殖場ともいえるベスト環境ですからね」
自室がゴキブリの人工繁殖場に!?確かに東京の平均気温が25℃となる6月からゴキブリ用の殺虫剤は薬局等の店頭に並び始め、25℃を下回る9月末で一斉に消えるのだという。これはA氏の説と完全に一致する。実際今年の殺虫スプレーの売れ行きはどうなのか、恐る恐る都内にも多数店舗を持つディスカウント系薬局の店長に聞いてみた。
「今年は絶好調ですね。売場では医薬品と記された強力タイプかジェット型の遠くまで届くタイプが人気ですね。いくら仕入れても夕方には売切れ。8月に入ってからはさらに売上げ増!まぁゴキブリ様々といったところですかね(苦笑)」店頭のタイムセールでおなじみの大手薬局チェーン店B店長
やはり恐れていた説は本当だったのか…(泣)。この節電による自室28℃ゴキブリ人口養殖場説に、東京のゴキブリ駆除専門会社、株式会社アルバトロスの佐藤久社長もクビを大きく縦に振った。
「それは確かに的を得ているかも知れません。現在日本にいるゴキブリは、ヤマトゴキブリ、クロゴキブリ、ワモンゴキブリ、トビイロゴキブリ、チャバネゴキブリ、キョウトゴキブリ等ですが、いずれも28℃は繁殖に最適温度です。いつもの年より多く見かけるというのは正解かも知れません。現在都市部で生息する主流は体長約3cmの“クロゴキブリ”です。あの黒々とした油っぽい輝きが世の女性達を震え上がらせるんですが、彼らは以外と退治の簡単な敵。問題は体長約1.5cmのチャバネゴキブリです」
はて、比較的小振りで茶色、クロゴキブリに比べると強そうに見えませんが?
「トンでもない!彼らこそ現在日本最強の衛生害虫です。彼らは寿命こそクロゴキブリの半分以下の5ヶ月程ですが、約2ヶ月で成虫になり、1回40個近い卵を産み続けるんです」
その計算によると1匹が200匹、次世代では4万匹、その次世代では800万匹にもなる。まっ、まさかそんなことが……(冷汗)
「案外正確な計算だと思いますよ。自力での退治に失敗して駆除に行った一軒に数十万匹がいたこともあるんです。ここに写真があるんですが、まるでしきつめた絨毯の様に数センチ積もったゴキブリや卵、そして糞の姿は……(あまりに悲惨なので自主規制)…といった感じで、プロの私たちでも驚く程です」
イヤァァァァァァァ~~~~(泣)。もうけっこうですシクシク…。とにかく28℃の自室ではそんなことが起こる可能性があると…。チャバネの恐ろしさは十分わかりましたから。
「定番の隠れ場所である冷蔵庫や洗濯機の裏やガスコンロの裏だけでなく、配電盤、電話機やコピー機、パソコンや携帯電話の充電器ですら奴らのかっこうの隠れ家です。自力駆除をあきらめた人達が口々に『殺虫剤が効かない』というんですが、そうじゃないんです。死ぬ数より増える数の方が多いんです。しかもチャバネの場合、メスは薬で死んでも卵は生きていますからね。バルサンタイプの燻蒸殺虫剤でも卵までは死にません。数日で元通りでしょう。小さい体でどこにでも入り込む。とにかくチャバネに住み着かれたらプロに駆除を依頼するしか無いでしょうね」
いくら殺虫剤を撒いても、物陰で卵を持ったまま死なれては、数日後に幼虫が発生してしまう。今更ながらトンでもない強敵です。何か防御法は無いモノでしょうか!
「とにかく住み着かせない為には、餌になる食べ残しや、住処になる読み捨てたままの雑誌や段ボールを室内に置かないこと。流し台に洗ってないままの食器を放置しないことなど、奴らの餌になるモノを置かないことが大前提です」
あのぅ…それって全部ウチにあてはまるんですが…(泣)。もはやこうなってはあきらめるしかないのか。しかし意外な解決策が届いた。お隣のあの国からである…。
「食べちゃえば良いんですよ(笑)ゴキブリも揚げたてはサクサクで旨いですよ!ジューシーでクリスピー、そもそもタヌキやサルのタンパク元の多くは虫なんです。人間が食べたって変じゃないですよ」中国の食に詳しいジャーナリスト程健軍氏
いや、変です!ホントに食べるんですか?にわかに信じ難い記者はもう一人信頼の置ける中国人ジャーナリスト戴世煜氏にも聞いてみた。
「あぁ…水ゴキブリですね(苦笑)中国では、水ゴキブリのことを「龍虱(ローンシー)」と呼んでいます。普通のゴキブリは「ム・・(ジャンラン)」と呼ばれているので、一見、違う種類に思えますが、実は同じです(苦笑)。名前に「龍」の字をつけてかっこ良く見せて、ゴキブリの汚いイメージを無くそうとしているんですね」
さすが中国、あっさりとゴキブリ駆除の方法を示してくれました。でも本当に食べる人っているんですかね?
「南の広東省では広く食用とされてます。高タンパク、低脂肪、低カロリーと良いこと尽くめ、現在の市価は一キロおよそ100元(約1200円)と、豚肉は一キロ15元よりも高価な食材です。とはいってもボクは食べませんが(苦笑)」
あららっ、ゴキちゃんって高級食材だったのね(苦笑)。ともかくいくら高級でも絶対食べたくはありません…。となると、現在のところ節電が続く限り、このムシムシパニックを自力で乗り切る有効な手段無し(泣)。それなら、せめて食べ残しは置かないくらいは心得よう。さもないとアッという間に400万匹の……イヤァァァァァ~!!!!
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