土下座は礼儀を重んじる中国の伝統文化!日本の土下座はコピー商品でしかない!と、ご本家の土下座を披露する中国の子供達。
UPDATE 2011/05/17
中国・広東省
今年5月4日、中国広東省「実験中学校」のグラウンドで、500人の中学生が両親に向かって一斉に土下座している姿があった!これは「青年の礼」という式典の一環。深々と土下座した中学生達は、顔を上げた後、それぞれの両親から手紙を受け取った。
日本で最大級の謝罪の定番といえば土下座だが、中国でそれを見かけることはほとんど無い。実際、ほとんどの中学生が、自分の親に土下座するのは初めてだという。そのため、最初はなかなか地面に座ることすらできない。特に男子生徒は抵抗が大きかったらしく、司会者に「もうこれ以上両親を待たせないで!」と促されて渋々地面に顔を臥せる様子だったという。
式典に参加した親たちも、最初は戸惑いを隠せなかったが、我が子が自分たちに向かって土下座したとたん、思わず涙をこぼしていた。
「本当に感動したよ。今まで子ども扱いしていた我が子が、土下座できる程、人間として大きく成長していたんだ。今まで、家事やビジネスに忙しいことを言い訳にして、子供と話す時間を作らなかった自分が土下座したいほどだ 」と、思わず土下座返ししそうな感激ぶりだった。
一方の子供達も「土下座くらいでこんなに感激されるとは!」、「最初は嫌だったけど、今はやってよかったと思う」「土下座最強!」と、土下座効果に感動している様子だった。
学校関係者によると、元々この“土下座式典”は生徒のアイデアだという。「とてもすばらしいアイデアです。我々は、これからも毎年続けていくつもりです。今では日本人のトレードマークになっている土下座ですが、元々土下座は我々中華民族の最高の礼を示すスタイル。日本の土下座はニセ物、土下座は中国発祥の文化なのです。参加した生徒たちは、これでいつでもどこでも土下座できる立派な大人になったことでしょう。なにより、この式典を通して、生徒と親の絆が深まったはずです」と胸を張った。
中国の社会問題に詳しい中国人ジャーナリスト戴世煜氏は「中国では、日本の成人式のように、5月4日を『青年の日』に定めています。少年から青年に脱皮し、これから思春期を迎える大事な時期こそ、両親とのコミュニケーション、家族からの支えと理解が欠かせない。多感で無口になりがちな中学生達にとって、分かりやすい感謝や謝罪の表現方法として土下座が注目されたのかも知れません。広東省実験中学校のこの試みが、中国政府が掲げている『和諧社会』スローガンのパイオニアになるかもしれませんね」と語っている。
近い将来、世界各地で土下座する礼儀正しい中国人の姿が見られる様になるかもしれない。ぜひ中国が世界に誇る本物の土下座を見てみたいものだ。
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