イギリス最高の謎の一つ、ネス湖の怪獣ネッシー。といよいよその謎が明らかになるのだろうか。
UPDATE 2011/04/02
イギリス・ウィンダミア湖
二月中旬、厳冬のウィンダミア湖でカヤックに乗っていたトム・ピックルズとサラ・マスタードは、霧の立ちこめた水面から、首を突き出し、ゆらゆら泳いでいる“巨大な怪獣”を目撃した。
「それはぞっとする光景でした。僕らはあわてて湖畔まで引き返しました。最初水面に浮かぶ生物を見つけたとき、大きな犬かな?と思ったんです。しかし、近づいてよく見るとそれは犬より遥かに大きく、時速10マイル以上(約20キロ)の猛スピードで動いていたんです」
24歳のピックルズは続けてこう語った。
「そのモンスターには、二つのコブがありました。それをヘビの様にくねらせながら、ものすごい速さで泳いでいきました。奴の皮膚はアザラシのようでしたが、姿形は今まで見たどの動物とも違う、別の生物でした」
驚いたことに彼らは、ウィンダミア湖が、ロッホ・ネス・モンスター(ネス湖の怪獣)の生息地として有名なことを知らなかったようだ。湖畔に住む住民達が、過去5年間にわたり、多数のネッシー目撃報告を世界に発信し続けてきたにも関わらずだ。
しかし、このおとぼけカップルには大収穫があった!2人はモンスターとの遭遇ショックから回復すると、観測が始まって以来最も鮮明なウィンダミア湖の怪獣の写真を撮っていたことを告げたのだ。ネッシーの鮮明な撮影は多くの研究者の夢だ。2006年以来、地元大学や各国の研究者が協力してネッシーの姿を捉えようと水中探知機とカメラを湖中に配置しているが、現在まで撮影成功に至っていない。
スコットランドの人々は1933年から“ネス湖の怪獣”の目撃報告をし続けてきている。しかし、最新鋭の水中音波探知機や超高解像度ビデオ撮影技術を駆使した、ロッホ・ネス調査隊でさえ、ネッシーの存在を証明する科学的根拠を見出すことができずにいる。
世界的に有名なモンスターハンターであるロバート・ラインズ氏ですら、40年近くにわたる挑戦の末、ネッシー調査&捕獲作戦を断念したばかりなのだ。
「残念だが、僕は歳を取り過ぎてしまった」
昨年、齢85歳のラインズ氏は、ネッシー捕獲作戦を切り上げることを発表した際、そう語っている。
一方で、ランカスター大学で湖の生態を調査しているイアン・ウィンフィールド博士は「The Sun」誌で、人々がウィンダミア湖で見た不思議な巨大怪物の正体は“巨大ナマズ”ではないかと述べている。しかし、この見解は一連のネッシー騒動の謎の中核である“水面に長い首を突き出した生物”という特徴を、全く見落としている。
いずれにしても、この新たに撮影された貴重な写真が、ネッシーの謎解明に役立つのは間違いないだろう。
ところで、一体なぜ、このとぼけたカップルは、湖面も凍らんばかり厳冬のイギリスの湖にカヤックに乗りに行ったのだろう?
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