エイリアンが、何故かキャットフードを大量に買い占めていたらしい。その理由とは材料の「人間ミンチ」にあった…。
UPDATE 2011/02/19
カルフォルニア州・グレンデール
昨年、グレンデールのスーパーマーケットから、ロータス・フード社のキャットフードだけがある日すべて消えた。
”人間が大好きなネコ用(For Cats Who Like People)”という宣伝で人気の出たブランド「ロータス・キャットフード」である。
ウワサによると、ある日、メン・イン・ブラック姿の政府のエージェントが突然ロータス社にやってきて、キャットフード400ケースを大量発注。
ランドーとマービンが搬入に行くと、指定された場所には民家そっくりのエイリアンの宇宙船があり政府の要人やらエイリアンたちがいたという。
エイリアンの姿は人間型で、猫耳があり、
「自分は、ボラート司令官。シータ星から来たアトランティスの先祖の末裔だ」と名乗ったそうだ。キャットフードはシータ星の食糧危機のためのアメリカ政府からの支援物資であり、「シータは、トラクシスの襲撃で文明が破壊されている」とも言ったという。
この件に関して、ロータス社の株主ボブ・マクブライトは全面否定をしている。
調べによると、そもそも、加工食品製造販売のロータス社というのは、1972年に品質表示の記載虚偽で、栄養表示基準(Nutrition Labelling Standards)に引っ掛かり、関係当局から告発を受けたブラック会社。安っぽい”人間ミンチ”を使っているのに、表示をごまかして”馬肉100%”と表記していたのだ。
その後、「食べたネコが飼い主を襲うようになった」などとして刑事事件にまで発展し、一度は工場ごと閉鎖に追い込まれていた。
そして、30年目に息子が後継者となり会社を再開。イメージを回復するため、今回は、墓場や、教会などに積極的に働き掛け、純度の高い素材を仕入れ、不足分は高価な天然の生素材でまかなうというこだわりぶりで再びキャットフード「ロータス・キャットフード」を製造。成分も”人間ミート100%”とちゃんと記載した。この商品は、特に中産階級の主婦層に人気があり『人間ミンチ』の愛称で親しまれていた。
「ロータス」は人気も高く、戦略も成功していたはずだ。ところが、突然市場から姿を消したのである。ウワサは、ライバル会社が発信したものであるともいわれている。
地元のマーケットに買いに来た『人間ミンチ』の大ファン、クロアチア系アメリカ人のテッド・V・マイクルズ氏(82歳)は、「私も好きで食べていたのに!」とさすがに落胆の色を隠せなかった。
浅尾 典彦
ある時は、新聞・雑誌に連載を持つメディアライター。またある時は、企画・イベントもこなすプロデューサー。はたまた、映画、テレビ・ラジオに出演するタレント。 おまけに日本SF作家クラブ会員で、専門学校講師でもある。しかしてその実態は、SF、ホラー、ファンタジー映画が中心、”サブカルチャー専門” の「Fantastic Messenger夢人塔(ムジントウ)」代表。著書も多数。てな感じで、活躍を続けてはや30年。結局、”謎の関西人”のままか~。
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