中国都市部の日系企業が建てた新築マンションで大発生していると、在らぬ疑いをかけられている「おしりかじり虫」。
UPDATE 2011/01/31
中国・上海
高層住宅の建設ラッシュが進む中国で、都市部の新築のマンション購入者から「何かにおしりをかじられた!」という苦情が相次いでいる。しかも、これらのマンションを建設したのが日本の企業であったため、日本の固有種の昆虫?であるおしりかじり虫の仕業ではないかとの見方が現地で広がっている。
日本企業が建てたマンションにだけ被害が集中するのは何故なのか?中国の害虫被害に詳しいジャーナリスト程健軍氏は、「中国の不動産売買では、マンションの場合、スケルトンという外装のみを仕上げた状態で売買するのが一般的なんです。ところが、日本企業の場合、内装や設備を仕上げた、そのまま生活できる完成状態で販売するので、人気が集中しているわけです。しかも水回りやサッシ等、耐久性や信頼性が求められる部分には日本製の製品を使用する事が多く、気密性が高い。これらの付加価値が高いのも人気の理由の一つでしょう。これらの日本企業製マンションに集中して害虫が発生するのは、気密性が高い室内で、24時間暖房をつけっぱなしにする富裕層の生活が、虫たちにとっても最高に快適であるために、大繁殖しているのではないかと思いますね」と分析している。
冬の厳しい中国では、すきま風が入る古い家屋時代からの習慣か、冬期にはドアや窓を閉め切って生活する家庭が多い。気密性が高いマンションに移り住んでも、冬期に窓を閉め切り換気や布団の天日干し等を行わない…。自業自得ともいえる状態では在るが、「おしりかじり虫の被害を受けた!」と称する人々が、おしりを掻きながら街を歩く姿も多々見られる。彼らは「搔臀族」と呼ばれ、おしりかじり虫をまき散らすとして、映画館やカフェへの入店や、タクシーの乗車を拒否される騒動も起こっている。
この「かじり」騒動は「おしり」だけではない。同じく中国都市部で、有名大学を卒業しながら、親のスネをかじる生活から抜け出せない「傍老族」(すねかじり)が激増、社会問題化している。この、相次いで発生する各種の「かじり被害」の対策に政府も頭を痛めている。
「おしりかじり」「すねかじり」「まるかじり」「でかじり」等各種の中国かじり問題についてWWN主任研究員のDr.TAXIは、「『すねかじり』は一人っ子政策が生んだ『小皇帝』と呼ばれる、甘やかされて育った子供が、社会の荒波を乗り越える力を身につけられなくなった典型的な社会構造上の問題。これからもドンドン増えるでしょう。逆に中国の『おしりかじり虫』は、被害者に詳細の状況を聞くと、お尻以外の場所もかまれている場合が多い。ダニやノミの誤認でしょう(苦笑)。『まるかじり』『でかじり』は、実害が在りませんので心配在りません」とのことだ。
この中国のかじり問題は、対岸の火事とばかりいっていられない。ただ、2月に日本で猛威をふるうのは「かじり」ではなく、少し訛って「かぶり」となる。
2月3日の節分の日に、各地の寿司屋やスーパーの店頭を大挙にぎわす「まるかぶり」には危険は無いが、2月14日のバレンタインデーに各所に出現する「ねこかぶり」の少女達には注意が必要だ。他にも年間を通し「しったかぶり」は、墓穴を掘る可能性が高く、宴会での「かぶりもの」は外すと辛い。やはり「かじり」と並んで「かぶり」は、誰もが経験する難しい問題といえるだろう。ぜひ皆さんも寒さ厳しい「かぶり」のシーズンを無事乗り切って頂きたい。
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