見る人を驚かせる巨大招き猫「とこにゃん」。それを見つめる2匹のネコがシュール。招き猫パワーで、海外からも観光客を呼び寄せる人気スポットとなった。
UPDATE 2011/01/26
愛知県・常滑市
招き猫生産量年間30万体と日本一を誇る常滑市。そこにある「とこなめやきもの散歩道」の中に、話題の巨大招き猫「とこにゃん」はある。その大きさは、高さが3.8m、幅が6.3mという圧巻のサイズだ。
ただの招き猫でも、このサイズとなると別物に見える。国内外から多くの観光客を呼び寄せるのも当然だろう。
さて、この「とこにゃん」について子供たちから編集部に、かわいい質問が届いた。
その内容は「とこにゃんの顔から下はどうなっているんですか?」本田吾郎くん(3歳)というもの。幼少時代からWWNを愛読してくれている貴重なファンの言葉を無視するわけにはいかない。WWNの取材班は、早速常滑市に向かった。
実際現地を訪れてみると、静かな焼き物の里にしるされた「とこなめやきもの散歩道」を歩いていると、突然姿を現す巨大な「とこにゃん」の姿には意表をついた驚きと喜びが在る。大人も子供もキャッキャと喜んで記念写真を撮っている姿は、ニャンとも微笑ましい。
早速質問に答える為に、とこにゃんの間近に寄って現状を確認する。
とこにゃんは、確かに地面から顔を出して左手を上げてのぞき込んでいる様に見えるが、顔から下は普通のコンクリートの地面。質問者が大人からなら、「ネコの顔のオブジェがコンクリートの上においてあるだけですよ!」で済んでしまう。しかし、それでは、「顔の下はどうなってるの?」という子供の素朴な夢をつぶすことになってしまう…。
実際現地で数人の子供に「とこにゃんの顔の下はどうなっていると思う?」と聞いてみると、「ロボット」健太クン(3歳)、「大きなシッポ」美香ちゃん(4歳)、「ぞうさん」貴志クン(3歳)、「ダーダー、ンー」弥生ちゃん(2歳)、と夢のある答えが多かった。
ここで、とこにゃんのことを誰よりも知るはずの、常滑市商工観光課に問い合わせてみた。きっと、子供たちが喜ぶ様なファンタジックな答えが聞けるはず…。
ところが担当者の答えによると「とこにゃんは顔だけ、別に下に何か埋まってるわけじゃなんですよねぇ…」と困惑しながら、あとは、皆さんの楽しいご想像におまかせしますとのことだった。
ほ、放置プレイ!さて、困った。子供になんと伝えよう?
「とこにゃんは顔と左手だけの生き物です…」とかいうと泣き出してしまうかもしれない。
「体はまだコンクリートの中に埋まっています」とかいうと、「助けてあげて」となるかもしれない…。
いっそこの際、「とこにゃんは観光用の置物」と、本当の事を伝えて世の中の厳しさを教えるのも教育か…。
しかし、それは「サンタクロースなんかいるわけないじゃん!」と子供に言い放つようなものだ。
こまり果てた編集部に解決のヒントが現れた。やきもの散歩道の道中にある陶磁器会館で、とこにゃんのミニチュア貯金箱を発見したのだ。
「良いこの皆さん。実は、とこにゃんは、でっかい貯金箱なんです。中身がいっぱいになったら外に出てきてくれるかもしれませんよ」
うぅ…ヘタなウソ、どうしてもネコの輪切りで、首から下は無いとは言えませんでした(泣)。
いずれにしても、この巨大招き猫「とこにゃん」は一見の価値あり。ルートのやきもの散歩道や、とこなめ招き猫通りでは、各種のネコのオブジェが配置され、見る者を飽きさせない。
最後に一つ情報を!写真にある、とこにゃんを見つめる2匹のネコも、実はとこにゃんとセットのオブジェ。そして彼らの名前は…「特にない」(常滑市商工観光課)とのことだ(苦笑)。うーん、ここでも放置プレイか。ニャンだかなぁ…。
*良い子の皆さんへ。残念ですが「行け!とこにゃん!」とか叫んでも動きません。あしからず。(写真は貯金箱によるイメージです)
売り上げランキング: 37582