南太平洋にある小さな島は世界で一番おデブちゃんが多い場所として知られている。そして、その重さに耐えかねて、島全体が沈みかけている!?
UPDATE 2011/01/19
ナウル共和国・ナウル
ナウル共和国は、南太平洋に浮かぶ地球上で一番小さな独立共和国だ。ハワイとオーストラリアの間に位置する南太平に浮かぶ島だが、この島の面積は、たった21平方キロメートルしかない。島は20分もあれば一周できるくらいの大きさで、現在の人口は1万人ほどだ。面白いのは、この島には街らしい街が無く独立国であるにも関わらず、首都という概念が無いことだ。
それというのも、この国の産業はグアノと呼ばれる鳥のフンの化石(鳥糞石)の産出によってなりたっている。この穏やかな南の島の経済は、1980年代の世界的な農業の急成長に伴って一気に発展した。
太古から海鳥達が羽を休める為に訪れていたこの島には、海鳥のフンが大量に蓄積している。それが肥料の成分や火薬、時には料理の材料として輸出されていたのだ。この少ない人口と無尽蔵に在る資源による資金流入で、ナウルは一昔前まで世界で二番目に高収入な国になっていたのだ。
この収入によって、この国の人々はさまざまなものを輸入した。セグウェイ、Xbox 360、そして脂肪や砂糖をたっぷり含んだジャンクフードもだ。グルメと、体をあまり使わない労働、そして狭い島内ではインドアでの遊びが、普通の習慣となってしまった。
現在ではグアノの需要も埋蔵量も減り、経済的に衰退してしまったが、これが失業率の増加を招き、更なる運動不足を招いている。
永年にわたる不健康な食生活と運動の欠如の結果、ナウルの住民は、地球上でもっとも体の大きな人たちになってしまった。現在男性住民の平均体重は170㎏。子供の平均出産体重も6.8㎏にもなる!
体重の増加は島の人々の健康に被害を与えたばかりではなく、彼らの住んでいる土地にも影響を与えている。地理学者たちが、住民の体重の増加と、浪費された製品のゴミの増加重量を計算してみると、島が確実に沈みはじめていることに気付いたのだ。彼らの計算では、この島は早ければ今年の5月にも沈んでしまうらしい。
現在ナウルの市民は必死でダイエットに取り組んでいる。もしそれが成功しなければ、島は彼らと共に海に沈んでしまうだろう。我が家を失うのが嫌ならダイエットするしかない(苦笑)。残された時間は、あと数ヶ月。彼らのダイエットの成功を心から祈りたい。
アスペクト
売り上げランキング: 258682