至近距離では十分な殺傷能力がある事が確認された携帯電話型銃。護身用として密かに流行中というがテロリストの必需品となっている。
UPDATE 2011/01/08
イギリス・ヒースロー
リンカーンがデリンジャーという超小型のオモチャの様な拳銃で暗殺された事をご存知だろうか?銃器というものは、時にそのサイズや外見以上の力を発揮し、人々を驚かせることがある。しかし、そんな超小型の銃は、これまでスパイやマフィアだけの為のものだと思われてきた。
しかし欧州各国の警備担当局は、ここ数か月の間に発見された、新種の銃器のサイズと形状に唖然としている。これらの銃器は一見して携帯電話にしか見えないのだ。空港をはじめとする要地の警備関係者によると、携帯電話型の銃は、欧州をはじめとする世界各国の法律を変える可能性すらあるとのこと。これらの小型銃は犯罪者やテロリストにとって切り札となりうる危険な新兵器なのだ。
この数ヶ月間で、携帯電話型銃によってヨーロッパで殺された犠牲者の数は、なんと72人。そのうちの12人は運輸保安庁の従業員、2人は英国軍の人間だった。
最近10年ほどの間は、これらの携帯型銃を使っているのはマフィアだけだった。しかし、今ではこれらの偽装携帯電話銃を、誰でも容易に手に入れることができるようになってしまった。世界中の主要都市であれば、どこでも簡単に手に入れられることができるのだ。
写真の携帯電話銃のパネルの下には、22口径の弾丸が、4発装弾されている。しかもやっかいなことに、これらの銃は本当に通話が可能。おそらく、手に持ったときには、普通の携帯電話よりも重いと感じるだろうが、それ以外、視覚的にはまったくそれが銃であるとは想像できないだろう。あなたの目の前に現れた男が、普通に電話していると思ったら、次の瞬間に携帯をあなたの方向に向けて撃つかもしれない。
現在世界中の空港のセキュリティポリスたちは、全ての乗客に携帯をチェックする時に、ひっくり返して裏も見せるようにと指示している。あなたの携帯電話が、普通の携帯電話で、あなたが携帯内に弾丸を隠していないことを確認したいのだ。
また携帯電話型の銃は、街でのコミュニケーションのルールも変えてしまうかも知れない。
「もし私が電車やバスに乗ったとして、誰かが目の前で携帯電話で大声でしゃべっていたとする。そしたら私は自分の携帯電話型の銃を取り出して、彼らを打ち殺してしまうかもしれないね」とNY在住の元警官トニー氏は語る。「それはとても重宝するかもしれない(苦笑)」と彼は続けた。案外NYの地下鉄のマナーは改善されるかも知れない(苦笑)。
携帯電話型銃の製造元では、現在リクエストの多いiPhone型の銃を開発中だと言う噂もある。しかも、アンドロイドの銃もだ。そして、ブラックベリーやグーグルのマシンガン付きスマートフォンもあるらしい。こうなるともう、銃付きの携帯電話ではなく、通話の出来る銃という感じだが…。今や生活に必要なほとんどの機能をカバーする携帯電話。しかしその多機能ぶりも、モノによっては喜んでばかりはいられないようだ。