追いつめられたウィキリークスと、ビンラディン。もし仮に両者の協力体制が現実化すれば、恐ろしい結末を招く事になりかねない。
UPDATE 2010/12/24
アフガニスタン・カブール
アマゾン・ドット・コムからの締め出し。アップルの閲覧アプリの供給停止と、日々ジリジリと圧力を受けているウィキリークス。創設者のジュリアン・アサンジ氏もイギリスで別件逮捕後、治安裁判所の保釈決定を受けたが、今も拘束が続いている。
資金も、公表の場も、活動の自由も塞がれたウィキリークスは、もはや絶体絶命。この各国の尋常ではない追いつめ方に、その隠された情報の重大さがうかがい知れる。
しかし、ここに来てウィキリークスに思わぬ強力な支援希望者が現れた。アルカイダのビンラディンだ!彼が、「どんなに金がかかってもかまわないからウィキリークスを買い取ろう!」と同胞に呼びかけているというのだ。
ウィキリークスに蓄積されている機密文書は現在120万件を越えるといわれている。その中には、ホワイトハウスのスキャンダルから、CIAの機密費の使い道や、各国に展開するエージェントの名簿。米ロの核ミサイルの配置状況や、新型ステルス戦闘機の詳細性能。駐車違反常習者の住所に、税務署職員の携帯番号。アイドル歌手のメルアドに、ミシュラン調査員の実名。安物のワインを3分で高級品の味に変える方法や、ボールペンを2倍長持ちさせる方法等、確かにテロリスト達がノドから手が出そうな情報が満載されている。アルカイダが触手を伸ばすのも当然だろう。
当然、狙っているのはアルカイダだけではない。北朝鮮の金正日、正恩親子、イランにキューバ、シリアにスーダンも熱烈に入手を希望している。
もちろん、西側諸国の弱点をつかみ、自国の機密を封じたい中国、ロシアが買収に乗り出すのも必然の流れだ。この内、誰もが譲り合う気配は微塵も無い。もはや紛争無しにウィキリークスの情報を手に入れるには、公開入札でも行うしかないかもしれない。
いずれにしても、ウィキリークスの膨大な情報が、中立ではない誰かの手に渡るのは時間の問題だ。機密情報を手に入れるのは、やる気満々のアルカイダか、脱税常習の金満社長か、はたまた噂大好きなストーカー系のオタクかもしれない…。その場合、一体どんな恐ろしい事が起こるのか…。WWN主任研究員Dr.TAXIに聞いた。
「もしこれらの情報がアルカイダの手に渡れば、アルジャジーラは、連日ホワイトハウスのスキャンダルを放送するでしょうね。ビル・クリントンとモニカ・ルインスキー以上の話題を、無慈悲に目線無しで詳細に放送するでしょう。脱税常習の金満社長の手にでも渡れば、担当税務署職員の携帯電話には、無言電話が深夜早朝とかかりまくり、ストーカー系のアイドルオタクの手に渡れば、アイドル歌手に迷惑メールが日々100万件も届くでしょう。まさに情報という名の凶器と化するハズです」
確かに、これらの機密事項を私物化すればトンでもない武器となるかも知れない。もっとも、何ら大した秘密の無い私たち小市民には何の影響も無い。”安物のワインを3分で高級品の味に変える方法”の方が気になるんだけれど。
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