アメリカではいまだ圧倒的な人気を誇るアメリア・エアハート。70年以上の時を超えて、その遺骨がみつかったとしたら大発見だ!
UPDATE 2010/12/22
キリバス共和国・ニクマロロ島
女性版リンドバーグとして、アメリカで絶大な人気を誇るアメリア・エアハート。女性として初めてリンドバーグに続き、大西洋横断飛行を成し遂げた腕と度胸に加え、知的でチャーミングな風貌。まさに元祖アイドルパイロットだった。
ところが、1937年、赤道上世界一周飛行の途中で、南太平洋において行方不明となってしまっていた。その時エアハートはまだ39歳の若さだった。
その最期の飛行航路の途中の小さな島、ニクマロロ島で、彼女の物と思われる遺骨が見つかったのだ!
ニクマロロ島は、ハワイの南2800キロにある南太平洋の無人島。ちょうどハワイとオーストラリア間の赤道にまたがったあたりにある。これはまさに、エアハートが消息を絶った飛行予定経路上に当たる。今年の夏、この島で3個の人骨片が発見された。見つけたのは、デラウエアに拠点を置く、航空マニアの調査隊「タイガー」だ。
彼らは、島で発見した骨片はアメリア・エアハートのものではないかと考えている。それというのも、骨片を発見したのが、島のキャンプサイト跡と思われる場所だからだ。
実は、この場所で、1940年に英国の監督官が、西洋人女性の人骨と思われる骨を回収しているのだ。しかし残念なことに、この人骨は現在行方不明となっている。同じ場所で発見された事で、関係者の期待が高まっている。
実際、この場所からは、遭難し漂着した西洋人の女性が、しばらく過ごしたと思われる痕跡が数々見つかっている。たとえば、女物の靴の片方、化粧クリームに口紅、化粧水の入っていたと思われるガラス瓶などがそうだ。入り江の貝や魚などを料理して食べた跡も発見されている。
「きっと島を取り巻くサンゴ礁に着陸したんじゃないかな?平らで滑らかだからね。特に干潮なら、だだっ広い駐車場みたいなものだよ」と調査隊長のリック・ガレスピーは語っている。
オクラホマ大学分子人類学研究所の科学者たちは、発見された骨片からDNAを採取して、エアハートのものかどうか鑑定に努めている。
「問題の骨片のミトコンドリアDNAが、エアハートの家族のDNAと一致すれば、99・99パーセントの確率でエアハートのものとしてよい。でも、念のため、もう一カ所、別の研究所で試料を調査してもらおうと思っている。そのあとでなければ、確かなことは言えないな」同研究所の人類学科準教授セシル・ルイスは慎重な口ぶりでこう語っている。
実に検査結果が楽しみだ!もっとも、今回の調査では更に驚きの発見が在った事を皆さんに知らせなければならない。
1960年代に日米で放映された人気TVドラマ『ギリガン島』の登場人物、ギリガン君とジンジャーの骨のかけらまで、今回の調査で見つかったことだが……
南海の無人島を舞台としたそのドラマは、ギリガン君たちが、たった3時間の遊覧ツアーにでかけた際に嵐にあい、無人島に流れ着くストーリーだった。私たちは笑いながらギリガン君や、グラマーなジンジャーの活躍をテレビで見ていたが、まさか本当に遭難していたとは…。
「ギリガン君とジンジャーの骨のほうは、99・99パーセントの確率で2人のものと見られる」前出のルイス準教授はウインクしながら断言した。
ところで調査隊の報告では、『ギリガン島』に登場する他の人物、船長や教授や農場の娘メアリー・アンの骨は影も形もなかった。付近には、ただバーベキューの痕跡だけがあったそうだ…。
ともあれ、間もなく古のアメリカンアイドルの遺骨の発見は発表されるだろう。ついでにギリガン君とジンジャーの骨も見つかった。先ずはその大発見を喜ぼうじゃないか!
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