UPDATE 2010/12/07
スペイン・マドリッド
誕生から何億年も過ぎた今年、ついに太陽にオーナーが現れた。それはスペインだ。スペインのホセ・ルイス・ロドリゲス・サパテロ首相はこの恒星の所有権を国連に正式に登録した。いまや太陽はスペインの所有物なのだ。
サパテロ首相は、スペインの大手新聞社・El Mundoの、太陽系の月や多くの惑星を自分の所有物だとして登録したアメリカ人男性の記事を読み、太陽の所有権を申請することを決定したのだという。
国連の「外層空間条約」では、国家による恒星や惑星の所有を禁止している。しかしサパテロ首相は、この国を経済的に救うためには、なにか思い切った事をしなければならないと感じたらしく、結果、「太陽を購入する」ことに踏み切ったのだという。
国連事務総長の潘基文氏は、熟慮の末、スペインが「太陽の所有者」であることを証明する書類を発行した。これでスペインは「通称:太陽。種類:タイプG2の恒星。所在地:太陽系の中心に位置し、地球から約149,600,000kmの距離にある」の所有者になったわけだ。
サパテロ首相は潘事務総長に購入が認められたことに興奮している。「事務総長は正しい決断をした。もしスペインが経済的に回復すれば、それはヨーロッパをはじめ、世界中の景気回復に直結する。これはスペインの景気のV字回復はもちろん、世界的な経済大国となるための第一歩となるだろう」と語った。
サパテロ首相が、ここまで喜ぶのには理由がある。スペインは自国の所有物と成った太陽の日照使用料金を各国に請求するつもりなのだ。料金体系は、まだ定めていないが、一般人の「日常の使用」に関しては課金しようとは考えていないらしい。しかし、「農耕や発電などの『業務上使用』や日焼けやバカンスなどの『娯楽使用』には料金を支払ってもらいたいと思う」とサパテロ首相は、語っている。
カルフォルニアやアリゾナ、ニューメキシコと同様、フロリダのような日差しが強い州では、おそらく太陽の使用料を大量に払わなければならないだろう。日本では沖縄や九州南部等が高額使用料の対象地域となると思われる。
水がタダだった時代が終わったように、日差しが有料となる時代がやってくる!?。これからは、北向きの薄暗い部屋がエコノミーな人気物件となるかもしれない。