海を走り抜ける姿はファスナーそのもの。白い航跡が広がるのが、本当のファスナーみたいで楽しい。
UPDATE 2010/10/28
日本・高松
まるでジッパーの金具のようなボートが瀬戸内海を走り大人気となっている。走り出すと、白い航跡が、まるで海を真っ二つに切り開くようだ。
この壮大なアートを制作したのは鈴木康広氏。6年の構想と1500万円の費用をかけた渾身の一作だ。現在瀬戸内国際芸術祭2010に出品され、高松港で、その走る姿を見ることができるという。
ヤジ馬精神旺盛なWWNは、早速現地に飛んだ。だって、あまりにも楽しい発想じゃないか。巨大なファスナーで海をガンガン開いて行く。どうしても自分の目で見てみたいと思ったのだ(笑)。
取材当日は、あいにくの雨で、港内周遊は欠航となりできなかった。しかし、走っている姿を十分楽しめた。まさにファスナーそのものだ!波で大きく揺れる姿を見ていると、むしろ乗船するより見ている方が楽しめるのかもしれない。
ところで、このボートの内部がどうなっているか気にならないだろうか?許可を得て内部も見せてもらい、撮影することができた。まず外部は、ウレタンで整形された精密なファスナーそのもの!よくここまで作り込んだモノだ。
さて、船の内部は動画をみてもらおう。お世辞にも運転席は視界良好とは言えないが、ジッパー金具のディテールを崩さない様に、最大限の配慮がされている。定員は11名。ただし、中からは外の景色は見え辛い。やはり、走っている姿を見て楽しむ船と思った方が良さそうだ。それにしても、こんなにサービス精神旺盛な船にはなかなかお目にかかれない。できれば、世界中の海を開いて回って欲しいと思うのは贅沢な提案だろうか。
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