インタビューの最中に降り始めた強烈な雷雨。WWN取材班は、西大阪市の雨男の実力を見せつけられた。
UPDATE 2010/10/02
日本・西大阪市
深刻な財政難に悩む西大阪市が、市民税滞納者の多くが雨男である事に注目、滞納税金の徴収と雇用促進、地場産業の育成を兼ねる一石三鳥の妙案として、市内在住の雨男を砂漠化が進む国や地域に送る派遣事業を発表した。
事業化のきっかけは、西大阪市の姉妹都市である内モンゴル自治区のフフホト市の親善使節団が来日中、西大阪氏広報課の雨降休六課長(38)が同行する時は必ず雨が降ったことに、使節団団長の珍体験氏(56)が感激、雨男の存在を知ったことによる。実験として雨降課長をフフホト市へ招待すると、熱烈な歓迎セレモニーの最中、40年ぶりとなる集中豪雨にみまわれ20名の死者、300人の行方不明者を出す大惨事となった。責任を痛感し市役所に辞表を出そうとした雨降課長だが、逆にフフホト市より感謝状が贈られ、名誉市民に選出される事になった。
これは降雨により枯れかけていた同市全域の農産物が復活し、一気に豊作が予測されること。その経済効果は、10億元(約120億円)と言われている。
西大阪市の銭儲市長によると、計画では雨男レンタル事業の初年度売上げは2000億円を超え、市の財政は一気に黒字化できるという。「雨男という大阪ならではの不要資産を活用できる、ボロ儲けアイデア」と胸を張る。
なお雨男には松竹梅の三種類のグレードがあり、梅は「小学校入学から高校卒業まで全ての運動会が雨」、竹は「梅に加え、小学校入学から高校卒業まで全ての遠足及び種額旅行が雨」、最上級の松は「家を一歩出ると晴天でも雨」と無敵の降雨ぶりを誇る。
同事業部長に内定した雨降課長によると、既に砂漠地帯のみならず、世界中の農耕地域や小雨地帯から問い合わせが来ているという。
最上級の雨男「松」の1人常荷降蔵氏(28)は、「子供の頃から嫌われていた雨男が世界の皆さんのお役に立てる日が来て嬉しい。どんどん雨を降らせて地球の緑をよみがえらせたい」と、土砂降りの雨の中、笑顔を見せていた。
文藝春秋
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バッドラックの再構成だが、バッドラックの方が良い
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